2023年2月に東京の国立劇場で行われる文楽公演には、近松門左衛門の名作が掛けられます。本公演は国立劇場さよなら公演の一環で、改修前の国立劇場で近松の人形浄瑠璃作品を鑑賞できる貴重な機会となります。
未来へつなぐ国立劇場プロジェクト初代国立劇場さよなら公演 近松名作集『心中天網島』『国姓爺合戦』『女殺油地獄』
公演期間
2023年2月4日(土)~2023年2月21日(火)
- 第一部 午前11時開演(午後2時40分終演予定)
- 第二部 午後3時15分開演(午後5時55分終演予定)
- 第三部 午後6時30分開演(午後9時05分終演予定)
※2月9日(木)は休演
演目
●第一部 (午前11時開演)●
心中天網島 (しんじゅうてんのあみじま)
北新地河庄の段
天満紙屋内の段
大和屋の段
道行名残の橋づくし
●第二部 (午後3時15分開演)●
国性爺合戦 (こくせんやかっせん)
千里が竹虎狩りの段
楼門の段
甘輝館の段
紅流しより獅子が城の段
●第三部 (午後6時30分開演)●
女殺油地獄 (おんなころしあぶらのじごく)
徳庵堤の段
河内屋内の段
豊島屋油店の段
あらすじ1 心中天網島 (しんじゅうてんのあみじま)
享保5年(1720年)に大坂の竹本座で初演されました。大坂網島で実際に起こった心中事件を元にしていると言われています。
小春治兵衛とも呼ばれる世話物の代表作です。大坂天満の紙屋治兵衛は曽根崎新地の遊女紀伊国屋小春と親しくなり、心中する約束をします。それを知った治兵衛の兄と妻のおさんが二人を助けようとそれぞれ策を講じますが、すれ違いの末、心中に至ってしまいます。お互いを思う人々の心模様が丁寧に描かれた作品です。
あらすじ2 国性爺合戦 (こくせんやかっせん)
正徳5年(1715年)に大坂竹本座で初演され、約1年半のロングランを記録した演目です。
中国で明が清に滅ぼされたことを受けて、日本に亡命していた明の臣下、鄭芝龍(ていしりゅう)と日本人の妻との間に生まれた和藤内(わとうない)が、中国に渡り、国姓爺鄭成功(こくせんやていせいこう)と改名し、明国再興のために活躍します。中国と日本を舞台にした壮大な物語でもあり、家族の絆を描いた作品でもあります。
あらすじ3 女殺油地獄 (おんなころしあぶらのじごく)
享保6年(1721年)に起こった殺人事件を元にして、同年、竹本座で初演されました。その後、歌舞伎では明治40年代に再演され、人形浄瑠璃では戦後になって頻繁に上演されるようになりました。
放蕩息子の河内屋与兵衛は、借金返済のため、今晩中に金を工面する必要がありました。実母と義理の父もそれぞれ金策に走っていることを知った与兵衛は、何とか返済しようと決心し、同じく油屋を営み、姉のように親しくしていたお吉を頼りますが、断られます。与兵衛は衝動的にお吉を殺して金を盗みますが、後日、殺人が明るみなり、捕らえられてしまいます。
*以上のあらすじは、公演チラシと文化デジタルライブラリーを参考にしました。
公演料金
(各部・税込)
1 等席 7,000円 (学生4,900円)
2 等席 6,000円 (学生4,200円)
公演チケット情報
公演チケットは、国立劇場チケットセンターにて、電話あるいはインターネットで受け付けています。
国立劇場チケットセンター[午前10時~午後6時]
0570-07-9900
03-3230-3000 [一部IP電話等]
インターネット購入
https://ticket.ntj.jac.go.jp/
詳細は国立劇場のホームページをご覧ください。
▽令和5年2月文楽公演の詳細情報(日本芸術文化振興会)