紀尾井小ホール「邦楽 明日への扉」第2回 邦楽四重奏団

紀尾井 邦楽明日への扉第2回おすすめ紹介
紀尾井 邦楽明日への扉第2回

若い世代の日本伝統芸能の音楽家を応援するシリーズ「邦楽 明日への扉」第2回公演が、紀尾井小ホールで開催されます。東京藝術大学出身の4人組が箏・三味線・尺八の組み合わせで、古典から現代曲までを演奏します。

「邦楽 明日への扉」シリーズとは

「邦楽 明日への扉」は、日本伝統芸能の若手を応援する企画で、2023年1月に始まった紀尾井ホール主催公演です。シリーズ1回目は1月8日に行われ、長唄の杵屋佐喜さん、稀音家六四郎さんが出演しました。2回目は来たる2月25日に邦楽四重奏団による公演が企画されています。

邦楽四重奏団とは

邦楽四重奏団は、2011年春に結成され、「日本の伝統楽器で”今”と”これから”の音楽を創る」というコンセプトのもと、古典の三曲合奏、約半世紀前に全盛を迎えた現代邦楽作品の再演、新作委嘱作品の初演という三つの視座をもって活動しています。

東京藝術大学邦楽科の卒業生4名による合奏団で、尺八を黒田鈴尊さんが担当し、箏・三味線(三弦)・十七弦箏を平田紀子さん、寺井結子さん、中島裕康さんが担当しています。黒田さん以外の3名は、箏曲出身で箏と三弦の両方を習得していますので、4名の楽器はさまざまな組み合わせが可能です。尺八・箏・三弦・十七弦箏という組み合わせの他、尺八・三弦2名・箏、あるいは尺八・箏2名・十七弦箏などの組み合わせもあり得ます。

演奏曲目

  • 三ツ橋勾当作曲「松竹梅」(江戸時代)
  • 野田暉行:尺八、二面の箏のための「春の調」(1982年)
  • クセナキス:NYUYO 入陽(1985年)
  • 旭井翔一:邦楽四重奏曲(2022年)
  • 下山一二三:巫覡~尺八・二面の箏・十七絃の為の~(1983年)

第1曲が古典曲で、続く4曲は現代曲です。このうち「邦楽四重奏曲」は邦楽四重奏団による委嘱作品です。

楽器編成については、「松竹梅」は三弦・箏・尺八の組み合わせと想像がつきます。第5曲は、副題にあるように、尺八・箏2・十七弦箏ですね。その他はどうなるのでしょうか。本番が楽しみです。

公演情報

邦楽 明日への扉 第2回 邦楽四重奏団(三曲)
日時:2023年2月25日(土)14時開演
会場:紀尾井小ホール(東京都千代田区)

チケット料金

全席指定(税込・手数料別)
一般 3,000円
U29 1,000円
チケット取り扱い:紀尾井ホールウェブチケット及びチケットぴあ
*詳しくは公演ホームページをご覧ください。
https://kioihall.jp/20230225s1400.html

この記事を書いた人
福まる

大学で日本音楽史と民族音楽学の非常勤講師をしています。最近、地元の資料館で古文書整理員を始めました。お箏と地歌三味線を少し弾きます。記事を書いて、邦楽の世界をもっとオープンにするお手伝いをしたいと思っています。

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