国立劇場初春歌舞伎公演―令和5年は遠山の金さんで幕開け

国立劇場 新春歌舞伎 遠山の金さんおすすめ紹介

2023年1月に国立劇場で行われる初春歌舞伎公演には、テレビ時代劇で人気だった遠山の金さんが登場します。本公演も国立劇場さよなら公演の一環で、旧劇場でのお正月歌舞伎公演は最後となります。

初春歌舞伎公演(大劇場) 『通し狂言 遠山桜天保日記ー歌舞伎の恩人・遠山の金さんー』

公演期間

2023年1月3日(火)~2023年1月27日(金)
12時開演 (午後3時45分終演予定)
※13日(金)は午後4時30分開演 (午後8時30分終演予定)
休演日※11日(水)・19日(木)は休演

主な配役

遠山金四郎:尾上菊五郎
角太夫女房おもと:中村時蔵
生田角太夫:尾上松緑
尾花屋小三郎後に羅漢小僧小吉:尾上菊之助
佐島天学:坂東彦三郎

遠山の金さんは歌舞伎の恩人?!

「歌舞伎の恩人」という副題が気になりますが、江戸で起こるトラブルをを鮮やかに裁くテレビドラマでおなじみの遠山金さんは、江戸時代末期の実在の人物です。水野忠邦が主導した厳しい天保の改革により、江戸の芝居町は存亡の危機を迎えます。そんな折り、芝居町を救うために尽力し、庶民の支持を得たのが遠山金四郎でした。

本演目は、明治26年(1893年)に初演され、その後、平成20年(2008年)に再演されました。今回は、平成20年の公演にさらに工夫を加えて上演されます。

あらすじ

まずは、若かりし頃の金四郎が、芝居小屋でのトラブルを見事に解決します。続いて、芝居町で起こる心中や強盗などの事件に関わる人間模様が丁寧に描かれた後、舞台は新潟の佐渡金山に飛び、御用金を巡る激しい捕物の場面となります。最後はおなじみの場面となり、桜吹雪の中、北町奉行の金四郎による名裁きで幕を閉じます。

今回、遠山金四郎を演じるのは、前回の公演と同じく尾上菊五郎です。息子の尾上菊之助が心中と強盗に関わる重要人物小吉を演じます。その他も名立たる歌舞伎役者がそろい、新春の歌舞伎公演を彩ります。お正月公演ならではの華やかな演出が楽しめることでしょう。

なお、既に公演は始まっており、あらすじに舞台写真が添えられた特設ページが設けられています。舞台写真を見ているだけでもテレビの遠山の金さんが思い出され、わくわくします。

▽令和5年新春歌舞伎舞台写真を見る(国立劇場歌舞伎情報サイト)

国立劇場歌舞伎情報サイト | 独立行政法人 日本芸術文化振興会
国立劇場がお届けする歌舞伎情報サイト。国立劇場の歌舞伎公演情報は随時更新中!歌舞伎初心者向けのコンテンツから通好みのコンテンツまで勢揃い!もっと歌舞伎を好きになろう!

公演チケット情報

公演チケットは、国立劇場チケットセンターにて、電話あるいはインターネットで受け付けています。
詳細は国立劇場のホームページをご覧ください。

▽令和5年新春歌舞伎の詳細情報(日本芸術文化振興会)

初代国立劇場さよなら公演|令和5年初春歌舞伎公演『遠山桜天保日記』
初芝居の見納めは桜吹雪の名裁き!尾上菊五郎ほか豪華出演者が華やかに彩る最後のお正月!
この記事を書いた人
福まる

大学で日本音楽史と民族音楽学の非常勤講師をしています。最近、地元の資料館で古文書整理員を始めました。お箏と地歌三味線を少し弾きます。記事を書いて、邦楽の世界をもっとオープンにするお手伝いをしたいと思っています。

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